キャベツ  
キャベツの栽培方法

歴史や概況
キャベツ写真1 ヨーロッパの地中海沿岸部が原産地で、すでに紀元前7〜8世紀には胃腸の調子を整える保健食として食されていました。13世紀にヨーロッパ各地に広がり、さらにアメリカにも伝わって品種改良が繰り返され、現在のキャベツになりました。
 日本には江戸時代に初めてオランダから渡来し、甘藍(かんらん)と呼ばれ、もっぱら観賞用に使われていました。食用として栽培されるようになったのは明治以降。大正時代に入り『甘藍』にキャベジとふり仮名がつけられ、現在のキャベツと呼ばれるようになったのは昭和10年代といわれています。
 JA紀の里管内では、水田地帯において水稲の後作として、また収益性の高い品目として古くから栽培されてきました。しかし連作による病害の発生や農業後継者の減少、収穫時の重労働性により、栽培面積はやや減少傾向にあります。

主要品種
【春玉】
新キャベツ・春キャベツともいい、春先から初夏にかけて出回る。
形は独特の丸みがあり、巻きがゆるやかで葉がやわらかいのが特徴。サラダなどの生食に向く。
【寒玉】
秋から冬に出回るポピュラーなキャベツで冬キャベツとも言う。巻き、葉とも硬く煮崩れしにくい特徴がある。焼き肉、お好み焼きなど、いろんな料理を楽しむことができる。
【紫キャベツ】
葉の表面が紫色をしており、赤キャベツとも言う。普通のキャベツよりは小型で、巻きはしっかりしている。
【グリンボール】
寒玉と春玉の良さを併せ持つキャベツで、葉に厚みがある割には軟らかく、色も鮮やか。
【芽キャベツ】
葉の付け根の腋芽が直径2〜3pに結球したもので、1株に50〜60個程度付く。栄養価が高くビタミンCは普通のキャベツの3倍以上といわれる。
【ちりめんキャベツ】
葉の表面がちりめん状に縮れているのが特徴で、フランスのサヴォア地方で改良されたことからサボイキャベツともいわれる。
主にJA紀の里管内で栽培されている品種は次の通り。
【冬系】YR泰山、松波、あやひかり
【春系】来陽、石井中早生 YRのどか

栽培面積・出荷量
管内の栽培面積  17ha (H17近畿農政局和歌山農政事務所調べ)
管内の出荷量   673t (H17JA紀の里販売実績より)

栽培方法
  1. 育苗
    苗床へ直接播く方法とプラグトレー育苗があり、育苗期間は20日〜40日で畑へ定植する。
    播種時期は冬系品種で8月1日から8月20日、春系品種では10月15〜20日である。
  2. 定植
    10a当たり約5500本の苗を植え付ける。冬系品種は9月上旬から9月下旬。春系品種では、11月中下旬〜2月下旬となっている。
  3. 収穫
    品種の組み合わせにより、11月中旬から6月上旬までの長期にわたり、収穫・出荷されている。
キャベツ写真2

出荷方法

 外葉を2枚程度取り等階級別に仕分け、ダンボール箱に詰められ関西市場へと出荷されています。また一部は、通いコンテナに詰められ、量販店に直接販売されています。
キャベツ写真3

機能性
 キャベツの葉には、ビタミンCが多く含まれており含有量は淡色野菜類の中でもトップクラス。五訂日本食品標準成分表によると、100g当たり生で41rでほうれん草の35rより多くなっています。特に外側の緑色の濃い部分にはカロチンが多く含まれています。また、潰瘍(かいよう)に効果的な別名(キャベジン)といわれるビタミンUを含んでいます。
 キャベツなど、アブラナ科野菜には、ガンを抑制する効果があると言われています。『青汁』の主原料であるケールという野菜は、キャベツの原種で、普通のキャベツに比べてカルシウム、カロチン、ビタミンB2、Cなどを多く含有し、またミネラル類も豊富で体の抵抗力を高め、胃腸を丈夫にする働きがあります。

選び方
 外葉が濃い緑色でつやがあり、見た目よりまで硬く巻いていて重みがあり、胴に張りと締まりがあって切り口がみずみずしいものが良品。
半分や4分の1にカットしたものは、断面が水平で葉が詰まっているものを選びます。

保存方法
 芯の部分から腐り始めるので、芯のまわりに包丁を差し込んでくりぬき、水で湿らせたキッチンペーパーを詰めてからポリ袋に入れ、冷蔵庫に入れます。キッチンペーパーは2〜3日おきに取り替えると、より長持ちします。半分に切ったものはラップで密封し、早めに食べましょう。