ストック  

ストック写真1
歴史や概況
 
 我が国へのストックの渡来は宝文8年(1668年)とされていますが、切花生産用として導入されたのは大正年代以降です。当初は千葉や和歌山、静岡など暖地地帯のみでの生産でしたが、昭和40年代からは高冷地地帯でも年内出荷の栽培が始められました。
 管内での栽培は、比較的簡易なビニールハウスでの無加温栽培が可能なことと、仕事花としての安定的な需要が期待できることから栽培面積が拡大されてきました。きゅうりやなす等の後作として、また出荷期間が一時に集中しないことから兼業農家の女性層を中心に栽培されています。
主要品種
 
 切花生産用として導入された当時は露地での分枝系品種が主でしたが、現在管内で栽培されているのは、無分枝系(一本立ち)の白色を中心にした品種です。近年、消費の多様化につれスプレー咲き(一本から枝分かれした茎にいくつもの花を咲かせる花)の品種も育成され洋花的な需要も増加している。
 また、ストックは種を播くと八重咲きと一重咲きのものがほぼ50%づつ現われる。このうち、商品価値のあるのは八重咲きのものだけで、一重咲きは苗の段階で鑑別され切り取られます。この鑑別には熟練した技術が必要で、それでも5%ぐらいは混じって植えられめっけもん広場で販売されている。一重咲きも野草的な趣がありとてもかわいい。

ストックの花言葉は"思いやり"。

栽培面積・生産量
出荷量   166 t (H17JA紀の里販売実績より)

栽培方法
 
  1. 播種〜育苗 (8月中旬〜9月中旬)
    ストック写真 育苗真夏のビニールハウス内で育苗が始まります。地温と室温を下げ発芽率を高めるため寒冷紗を利用します。発芽後は、特に潅水には細心の注意を払います。苗の出来・不出来で切花品質がほとんど決まってしまうと言っても過言ではありません。
  2. 八重鑑別  (播種後10〜15日)
    葉の色と形により、八重咲きの苗だけを残し間引きます。これには熟練した技術が必要。非常に細かな作業なのでピンセットを用いる農家もいます。
  3. 定植(9月中旬〜9月下旬)
    まだまだ暑い時期なので、植え傷みを少なくするため夕方から夜の涼しい時間帯に定植作業を行う場合もあります。スムーズに根付けられればストック栽培の8割は完了したと言えるほど重要な時期です。
  4. 潅水と温度管理(10月〜3月)
    ストック写真 八重鑑別水分が多くハウス内の温度が高すぎると、軟弱になり商品価値を落としてしまうので、年内いっぱいはハウスのサイドは開けっ放しで適度な寒さにあてます。締まった茎葉とボリュームのある花に仕上げるのがポイント。
  5. 収穫(12月〜3月)
    花穂の長さ15〜20p、開花輪6〜8輪で収穫します。十分に水揚げした後、純白紙に包まれ専用のダンボールに詰め、大阪や名古屋の生花市場へと出荷されます。

特徴
 

ストック写真2 育苗時期が8月〜9月の高温時期であり、繊細な管理を必要とされます。管内ではストック栽培農家の多くが女性層。女性ならではのきめ細かな観察により良質な苗が生産可能なことが当管内の自慢できる特徴です。
 また、栽培技術の向上と消費拡大を目的に、めっけもん広場において、切花品評会を開催し、ストックの良さを多くの消費者の方にアピールしています。この際、消費者の方にも審査員として一票を投じていただいています。ストック写真 雪波全国的にみると極小さな産地ですが、山形や鳥取に負けない、高品質生産の産地として市場から大きな評価を頂いています。特に中心となる白系品種の『雪波』はどこにも負けない自信があります。